はねうまのマレビト 妙高高原駅編

江戸時代に設けられた「関川の関所」は、北国街道のなかで、佐渡金山の金銀を運ぶ道の、国境として重要でした。

「関所」は、古代、中世、近代にいたるまで、軍事防衛、情報規制、有力者の収入源、治安維持、旅人の監視など、その時代に合わせた役割を担っていました。織田信長が一度、関所を廃止しましたが、江戸時代で復活し、1697年に「関川の関所」が、設けられました。関所が完全に廃止されたのは1869年です。関所がなくなってからは、人の移動がたやすくなり、流通も活発化し、経済が発展していったといわれています。

今回の旅は、その「関川の関所」がゴールでした。「関川の関所」は、新潟県と長野県の、県境に位置しています。冒険の書には、地図がないので、山で迷って熊に遭遇でもしたら大変だと思いましたので、あらかじめ、Googleマップで行き先を調べ、スマホのGPSを頼りに行ってきました。

駅の近くに「妙高温泉」があり、「香風館」で、日帰り温泉入浴も可能です。

最初、妙高高原駅を背にして、左方向へ歩いていくと、分岐点があり、右手に急勾配の細い道「歩行者専用道路」が見えます。私はそこを通りましたが、落ち葉が分厚く降り積もっているので、雨が降ったらすべりやすいのではと感じました。とはいえ、香風館へ歩いて行く際は、近道になります。

駅から離れるとひたすら、登り道です。主要道路は広くて見通しがよいですが、歩く場合には遠回りになりやすいんですよね。かといって、土地勘がないまま、道を逸れて、古い石段や急勾配の獣道を行くのは、私有地を通ることになりそうで、できません。山道は、常に危険が隣り合わせ。ニュースでも毎日のように、「クマに注意」とうたわれていますから、油断はできません。

妙高高原駅から、天神社の御神木、大きなイチョウの木のある旅籠ろうそく屋のあたりまで歩くと、結構な距離があります。私は、観光案内所で車を停めて、香風館近くまで歩き、一旦戻って、関川の関所まで車を使わせてもらいました。逆に、関所の方面から「犬のくぐり道」を通って、旅籠ろうそく屋と天神社へ行くことにしたのです。※写真は、冒険の書の順に掲載しています。

犬くぐり道は、時代劇の決闘で出てきそうな、木立や川原のほとりを行くことになります。

犬くぐり道は、「クマに注意」の看板はありませんでしたが、この場所こそが、クマの一頭や二頭が出ても不思議を感じない場所でした。きっと「はねうまのマレビト」を読まなかったら、場所すら知らず、来ることはなかったでしょう。江戸時代、女の人が命懸けで通ったといわれるこの山道を、なんとも言えない身の危険を感じながら、通ってきました。

冒険の書に、「二人プレイ」とある通り、一人で行く場所ではないなぁと、肌身で感じました。パラグラフは、一人でも進められるので、関所に興味があるかたは、行って見て来られるといいと思います。ただし、倒木もあったので、気をつけてくださいね。大きな木に圧倒されて、秘密の山道が通れて、お土産のスイーツも買えて、最終的にはほっと一息つけました。次回は、温泉にも入りたいな。

もちや菓子舗さんのシュークリームに癒されました。

最後に、お土産購入のために立ち寄った「もちや菓子舗」さんのシュークリームは、焼き加減のちょうどよいシュー生地とまろやかなクリームが合わさり、食感がやわらかすぎないところも、とっても美味しかったです(๑>◡<๑) 月餅も独特の美味しさでした。愛のあるお菓子という感じで、また食べたくなる味でした。

ぼたんこしょうの葉を買ったら、なんと!実がまぎれていました。

道の駅しなので、ぼたんこしょうの葉を一袋と、野沢菜を一袋、購入しました。ぼたんこしょうの葉っぱに紛れて、実も入っていましたよ。ラッキー( *´艸`)

ぼたんこしょうって、ピーマンに似てますが、辛い風味があります。甘味噌漬けにすると、とっても美味しいのです。道の駅では、ふくろや瓶詰めなどで売っていました。ネットでも売っていますね。

ぼたんこしょうの葉っぱで、ふりかけを作りました。

レシピ

【材料】 葉っぱ・ごま・かつおぶし・しらす干し

【調味料】ごま油・市販のだしつゆ

【作り方】フライパンにごま油を入れます。先に葉っぱを炒め、しらす干し、かつおぶし、ごまを入れて、だしつゆで味をつけます。しんなりするまで炒めたら、できあがり。

日が経つと水分が抜けてふりかけっぽさが増してきます。

大根の葉やかぶの葉でつくる時も、このレシピでいけます。簡単すぎますね。ごはんにのせてもいいですし、お茶漬けにしても、美味しいので、食べてみてください。(*^^)v_♥

実のほうは、お試しで、みそ漬けを作ってみようかなと思案中です。それでは今日はこのへんで(*’▽’)。また明日。

はねうまのマレビト 南高田駅編

佳さんの名前に仕掛けが隠されていました

南高田駅のはねうまのマレビトの旅は、佳(よし)さんが主人公でした。佳さんのことについては、生まれも育ちもわからないまま、話が進んでいきます。じつは、名前に重要なヒントが隠されていて……。作者の言葉遊びかもしれません。おもしろいなぁと感心しました。

オリジナルストーリーだとわかってはいるのですけど、実際の風景を見て、「ここでそんなことがあったの……?」 と、猫又神社や、青田川に想像力を働かせてしまいました。水量は少なめでしたが、川べりに住宅があるから、水は少ないほうが安全に思います。

戦時下に置いて重要な拠点だった、南高田駅周辺

なおも、足を伸ばすと、冒険の書には触れていない「旧師団長官舎」の看板が見えてきました。こちらは明治期の建物で、旧日本陸軍第13師団だった長岡外史さんが建設したものを移築したとのこと。洋館とよぶにふさわしい外観です。長きに渡り、自衛隊高田駐屯地で幹部宿舎として使用されていましたが、現在は、歴史博物館兼レストランになっているようです。

陸軍第13師団は、日露戦争から日中戦争にかけて編成された師団。日本がロシアや中国と戦争をしていたことを物語る事実にふれて、空想でいっぱいになっていた私の頭は、冷静さを取り戻しました。

街歩きをすると、普段の自分と違うことを考えるきっかけが得られます。地域の人が町おこしにと頑張っているものは、伝わって来ます。はねうまのマレビトの旅がすべて終わっても、私は、街歩きを続けていくかもしれないと、このところ、思うようになってきました。