佳さんの名前に仕掛けが隠されていました
南高田駅のはねうまのマレビトの旅は、佳(よし)さんが主人公でした。佳さんのことについては、生まれも育ちもわからないまま、話が進んでいきます。じつは、名前に重要なヒントが隠されていて……。作者の言葉遊びかもしれません。おもしろいなぁと感心しました。
オリジナルストーリーだとわかってはいるのですけど、実際の風景を見て、「ここでそんなことがあったの……?」 と、猫又神社や、青田川に想像力を働かせてしまいました。水量は少なめでしたが、川べりに住宅があるから、水は少ないほうが安全に思います。
戦時下に置いて重要な拠点だった、南高田駅周辺
なおも、足を伸ばすと、冒険の書には触れていない「旧師団長官舎」の看板が見えてきました。こちらは明治期の建物で、旧日本陸軍第13師団だった長岡外史さんが建設したものを移築したとのこと。洋館とよぶにふさわしい外観です。長きに渡り、自衛隊高田駐屯地で幹部宿舎として使用されていましたが、現在は、歴史博物館兼レストランになっているようです。
陸軍第13師団は、日露戦争から日中戦争にかけて編成された師団。日本がロシアや中国と戦争をしていたことを物語る事実にふれて、空想でいっぱいになっていた私の頭は、冷静さを取り戻しました。
街歩きをすると、普段の自分と違うことを考えるきっかけが得られます。地域の人が町おこしにと頑張っているものは、伝わって来ます。はねうまのマレビトの旅がすべて終わっても、私は、街歩きを続けていくかもしれないと、このところ、思うようになってきました。